犬は、今すぐ欲しいものがあることを飼い主に伝えたい時にも吠えます。つまり犬は、「ここで吠えたら飼い主がどう反応するかみてみよう……」という「行動実験」をしかけているのです。
犬の要求には次のようなものがあります。 ドアを開けてほしい。庭に出してほしい。構ってほしい。飼い主の食事を分けてほしい。飼い主に早く戻ってきてほしい。クレートや部屋から出してほしい。一緒に遊んでほしい。道で会った犬に近づきたい。
この行動が問題なのは、犬が実験をしかけていることではなく、この実験がたいていは成功するからです。飼い主が犬の要求に応じてしまうと、吠えるという行動か強化され、無駄吠えが定着してしまいます。